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Thirteen

ブリティッシュロック界の大物と言っても過言ではない大ベテランバンドによる通算13枚目のスタジオアルバム。オープニングから、その威厳に満ちあふれたメロディアスロックを展開、AOR調の②への流れも素晴らしく、今作に対する期待値も爆上がりです。
スティーブ・オヴァーランドの歌声も円熟味を増しつつも輝きを失わないパフォーマンスを披露、多彩な楽曲を用意したアルバムの中で、全てをFM印に変えてしまう存在感に唸ります。またバンドの唄を軸とした作り込みを行っているので、そのあたりのバランス感覚にも一日の長を感じずにはいられませんね。
総じてベタな世界観です、大衆性のある良識的な音楽性、人を不快にさせないハードでメロディアスなロックサウンドは英国流儀に彩られています。この手のスタイルならではの親しみやすさ、その中でも適度な緊張感は、聴き手の好奇心を刺激し飽きさせることなく最後まで聴かせてくれます。この力業にこそFMの魅力を感じますね。
等身大のメロディアスロックの旨味、ベタに敵う物なしを体感させてくれる至高のロックサウンドに魅了されっぱなしでした。

失恋船長 ★★★ (2022-06-09 14:03:07)


Atomic Generation

英国のベテラン・ロック・バンドFMが、キャリア30周年を祝う企画盤『INDISCREET 30』のリリースを挟んで'18年に発表した新作スタジオ・アルバム。
FMと言えば、挨拶代わりのOPナンバー①が物語る通り、スティーヴ・オーヴァーランド(Vo)の絶品の歌唱力を活かしたブルージーな味わい漂わすメロディアスHRサウンドが持ち味。当然本作でもそうした渋めのテイストは保持されているわけですが、前作でデビュー作のリメイクにチャレンジしたことが良い刺激になったのか、今回は初期作を思わせるキャッチーなハードポップ風味も随所に編み込む等、FMがこれまで歩んできたキャリア(音楽的変遷)を肯定的に総括する内容に仕上がっています。
哀愁のメロディに、控えめながら的確に仕事をこなすGと美しいハーモニーが華を添える②、爽やかな微風の如く心地良い⑤、哀メロがキャッチーに弾む本編のハイライト・ナンバー⑧、エモーショナルな歌声に聴き惚れずにはいられない感動的なバラード⑨(鍵盤アレンジも効果的)、ヘヴィな曲調とオルガン・サウンドのコントラストがクラシック・ロックの風格漂わす⑩といった、ベテラン・バンドならではの円熟味と、曲作りにおける職人技が冴え渡る名曲の数々を目の当たりにすれば、スティーヴが「FM史上最も成熟した完成度の作品。つまり今作自体こそがFMなんだよ」と胸を張るのにも大いに納得ですよ。
FM=地味めなブルーズ・ロック・バンドとのイメージを持っている向きには是非お薦めする1枚(先入観を覆されますので)。BURRN!!誌で広瀬編集長が90点を献上しているのを見かけた時は眉に唾付けたものですが、今なら同意しないわけにゃいきませんて。

火薬バカ一代 ★★★ (2018-05-12 02:20:34)